小渕実業団の獅子舞が金華山で舞う

東日本大震災の震源地に一番近い金華山のお祭りで小渕実業団の獅子舞が披露されている姿を、小渕実業団の半纏を着て撮影していた私に、一人女性が声を掛けてきました。女性は姉妹のお姉さんで、いろいろ質問してきました。

私がどちらからいらしたんたんですか?と聞くと、「石巻からです。妹に誘われて、初めて金華山のお祭りに来ました。久しぶりに獅子舞が見れて嬉しかったです」と話す二人に、いろいろお話をする中で沿岸に住まれていたとおっしゃるので、「聞きにくいお話ですが、地震の被害や津波は大丈夫だったですか?」と聞くと、「私(お姉さん)は、家は全壊、主人と娘2人を亡くしました。妹は、家族は無事でしたが、家は全半壊でした。ずっと出歩くことしてこなかったのですが、妹に誘われて初めて金華山のお祭りに来て獅子舞を見れて嬉しかった」と控えめな笑顔で話してくれました。

「出会った記念に写真撮らせていただいてもいいです?」と聞くと「はい」と言ってもらえたので、1枚撮らせて貰いました。

お二人とも今も仮設暮らしで、復興住宅の完成待ちとの事でしたが入居の予定は決まっておらず、生活の立て直しは困難だとおっしゃってました。

「僕達が寄付した日赤からは、お金などはいただいたんですか?」と聞くと「頂いてません」と。。。。あんなに集まったお金、何処に行ったんでしょうね?と、改めて憤りを感じました。

石巻市門脇で、被災したお店跡地で「石巻焼きそば味平」を営む尾形さんも、「身体が動く限り焼きそばを頑張るよ」といいつつもぼっそり「大変なことになった」と呟きます。

そんな尾形さんは、小渕浜の沖にある田代島(猫の島で有名ですね)出身で、田代島獅子舞保存会の会長さんです。獅子舞残していきたいのですが田代島でも後継者不足で存続の危機にあるといいます。

震災の傷痕は深く、特に高齢者の皆さんはこれからの事を不安に思う人が大多数です。前にも書きましたが、仮設住宅には期限があり大半はあと2年です。しかし復興住宅の建設は始まっていない所も多く、僕が通う小渕浜の復興住宅予定地は、土地の整備もまだ始まっていません。

働き手も、オリンピックが決まった東京に労働力が集中し、復興地で求人を出してもなかなか人では集まらないのが現実です。

そんな中で、気持ちを前向きにしてくれる獅子舞は、東北の方々に愛されている伝統行事なんだと改め思いました。東北の復興地には、様々な問題を抱えています。国の予算もカットされ、忘れ去られて行くことをとても悲しく思う人も多いので、そういう状況をこれからも伝えていけたらいいなと思います。