放射能汚染の保障は、漁師だけの問題ではない

昨年の夏に、ハルトさんの紹介で、コウイチさんと知り合いました。

 

コウイチさんの納屋に行った時に、コウイチさんのお父さんが網を編んでいました。

 

毎日8時間かけて、1枚の網を作り上げるというコウイチさんのお父さんに


「これ何に使うの?」と聞くと「来年息子がヒラメを採るときに使うんだよ」と話してくれました。

 

ヒラメ漁の網は特殊で売っていないから、編むしかないのだそうです。

 

そんなお父さんの話を聞いて、引退した漁師のお父さん達が、息子達のために出来ることをと、集まるようになって来ました。

 

来る日も来る日も、漁が再開できる日のために、お父さんたちは網を作り続けました。

1年が経ち、今年の6月半ばからヒラメ漁が小渕浜で始まる。。。。予定でした。

が・・・。

宮城県沖で捕れたヒラメから、基準値を超えるセシウムが検出され、ヒラメ漁は自粛となりました。


1年かけてヒラメ漁の準備をし漁をして復興に向けて立ち上がろうとしていたコウイチさんは、目の前が真っ暗になりました。

 

コウイチさんの頑張ってる姿を見て、息子さんは「俺、漁師になりたい」と夢を語り、息子さんと一緒に漁をする日を楽しみに、大きな船を買ったあとの事でした。

 

コウイチさんの落ち込みは酷くて、僕は、コウイチさんに掛ける言葉が見つかりません。

ちょうど、そんな時期に小渕浜ふるさとプロジェクトでは、小渕浜の漁師さんを東京に招待して、みなさんとの交流会を行ないました。

 

東京で応援してくれているたくさんの方がいることを、目の当たりにして、再びコウイチさんは、何とか漁をして復興しょうと思い、小渕浜に戻ると宮城県連漁協を訪ね、どういう形で漁をしていけばよいのかを協議しました。

 

その後、捕ったヒラメは、捕獲してそれを東京電力(国有化されているので、正確には国)が買い取ると言うことで、ヒラメ漁は再開されました。捕ったヒラメは、産業廃棄物として処分されることに決まりました。

 

産業廃棄物として処分されることで、海の中でおこる生態濃縮が少しでも減れば、汚染されてしまったヒラメが減ること放射性物質が減るのでいいことだなと思いました。

 

しかし、昨年漁をしていないため、ヒラメがたくさん捕れてしまい、東電が用意した倉庫はあっと今にいっぱいになってしまった。

 

それでも、生活のためにコウイチさんをはじめ、ヒラメ漁は続けられた。

捕ったヒラメを市場で計量して、海に返す。。。計量した記録で、賠償請求をすることとなりました。

しかし暑い夏場、酸素を入れた水槽に入れ、市場の施設も壊れてしまったので簡易的な水槽では、そう長く生きられない。

また30~40mからあげられたヒラメは、減圧症にかかってしまうため、生存率は極めて低い。

コウイチさんは、6月、7月、8月と捕っても売れないヒラメを捕り続けた。

 

8月17日にあるFAXが表浜漁協に届いた。

その内容は、8月20日からヒラメ漁は全面禁止というむちゃくちゃな内容でした。

死んでしまった魚も海に捨てている疑いで、宮城県が調査に来ると言うのです。

「不法投棄?」

なにそれ?

死んでしまった魚を捨てると不法投棄?

捕って受け入れる場所がない。。。捕っても死んでしまったヒラメを捨てると不法投棄。。。。

更に、捕った魚の分は、損害賠償すると東京電力からの賠償金は一銭も支払われていない。

福島の漁師は、1隻数百万万位からの賠償金を貰っているという話です。

なので、思っていることはあっても、黙っている。

 

宮城県の漁師は、賠償金が払われないから、漁をするしかない。

風評被害で売れない。

漁をして捨てると不法投棄。

どうすればいいだよ。と思う現状です。

怒った漁師たちは、捕ったヒラメをトラックに積んで東京電力に持っていって引き取ってくださいと訴えると言う。

 

その後、調べに来て宮城県が不法投棄ではないことがわかり、漁師の応援をしてくれることとなりました。

東京電力は、福島には損害賠償をしていますが、宮城県は放射能の影響はないと言う判断から、宮城県からの損害賠償請求を拒否しています。

 

でも、ヒラメは産卵のために北上してきます。放射能で汚染されたヒラメは、ほとんどが福島からのものなので、それでも放射能の被害がないと保障を拒んでいます。

因みに、タラも放射能汚染が深刻で、宮城県、岩手県、青森県は自粛です。

 

さらに、東電は漁師一人一人の単価がバラバラだと計算が難しいので、統一単価にしてくださいと言ってきました。
魚は、大きいほど値段が高いのに、それをすべて同じにするというのは、むちゃくちゃです。

更に、基本の単価が決まらないので、損害賠償の金額が決まらず書類が作れない。

そんな中、今年の賠償書類がそろわないので、来年になると言ってきた。

賠償が来年になれば、持ち出して仕事をしている漁も自己資金がなくなり破算してしまう。

そこで安くてもいいからお金がほしい漁師は、東電が出す安い金額で妥協せざる負えなくなるのです。

ゴネて、漁師が賠償金額を下げた形で、妥協するのを待っているように思える。

 

電力会社の社員は、7月の給料をまだ払ってもらえなかったどうするんだろうね。

そんな中、ボーナスももらってるだよね。

 

話は少し変わりますが、日本では、使用済み核燃料をフランスにお願いして再処理(今後は青森県六ヶ所村で行なう予定)してプルトニュームに変えてもらっています。

プルトニュームは核爆弾が作れるので、本来作ってはいけないものです。

またプルトニュームを作る過程で、新たな効能濃度の放射性物質が出てしまいます。

プルトニュームは、人が近づくと近づくと即死するほどの毒性があります。

ティースプーン1杯分のプルトニュームで、2000万人の死に至らしめる事が出来ます。

日本では平和利用するからとプルトニュームを作り高速増殖炉もんじゅで使う予定でしたが、建築されても不具合続きで未だに動きません。

高速増殖炉は完成できないと取り組んでいた国もすべて止めてしまい、あきらめ切れない一部の日本人だけが作ろうとしています。

トラブルがあり完成は2050年以降、使わないプルトニュームはどんどん溜まってしまうので、仕方なくウラン燃料に入れなくてもいいプルトニュームを混ぜて原子炉燃やすのが、MOX燃料にしています。

 

福島第一原発三号機は、MOX燃料を燃すプルサーマル発電をしていました。その為、水蒸気爆発をした一号機は白い煙に対して、三号機が爆発した時は、黒い煙が上がりました。

プルトニュームは、重くて遠くには飛びませんが、多くの放射性物質が飛び土壌を汚し、海を汚染しました。

出てしまった放射性物質は、10万年は残ります。

今、政府は除洗していますが、洗い流すことで放射能がなくなるわけではなく、移動させているだけです。

 

広島で原爆が落とされ、多くの方が亡くなられました。

原爆が落ちた後、黒い雨が降りました。

その雨に当たった人が、原爆病と同様の症状を訴えたましたが、政府は放射能との因果関係不明なため、

ほとんどの人が原爆病の認定を認めませんでした。

福島第一原発でも、黒い煙のあと、雨が降り注ぎました。

その影響は、早くても5年~10年です。自分達の子供や家族に出ることも多いに考えられます。

その影響が出たとき、因果関係がわからないから、国は保障できないと言われる可能性は高いです。

 

先日、東電と漁師との話し合いの結果、東電側は今年中に、保障金を払うと約束を交わしたが、どうなるかはわからない。

 

保障問題は、震災から、自分達の手で立ち上がろうとしている宮城県の漁師さん達だけの問題ではないと思います。この動向を見守りたいと思います。

 

写真は、牡鹿半島の先端にある高台の公園にあります。

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コメント: 1
  • #1

    愁人 (金曜日, 20 11月 2015 22:28)

    福島第一原発を、準国有化し異次元的公共事業で早急に汚染水問題の解決を計るべきです。
    お釈迦様の「毒矢のたとえ」にあるように、先ず速く毒矢を抜かねば死んでしまいます。
    日露戦争の203高地争奪戦じゃないですが、今の東電や政府のやり方ではだめだと思います。