五十鈴神社は小渕浜の氏神様で、天照皇大御神と豊受大御神が祀られており、豊受大御神がトヨウケビメと呼ばれる女の神様であることから、地元では「おひめさま」と呼ばれて親しまれています。

 毎年、旧暦の6月15日(2013年8月2日)に行われる例大祭は小さいながらも小渕浜の人々にとって大事な行事であり、昨年も瓦礫が片付かない集落で、神輿をトラックに乗せて行いました。

 正月に各家庭の家内安全、商売繁盛を祈念して行われる獅子振り(獅子舞)もここから出発します。また、その獅子頭が津波で流出してしまったために、新たに獅子頭を製作した訳ですが、その神入れも行いました。

さらに、ここにはまだ「失せもの絵馬」という風習が生きています。これは、海で金物を捨てると海の神様が怒り、海が荒れたり、不漁になったりするという言い伝えがあるため、海に金物を落としてしまった場合などは、紙にその絵と名前や屋号とともに「奉納」と言う文字を書き、「それは捨てたのではなく奉納したのです」という意味で、神社の壁に貼るという風習です。昔は三陸沿岸で広く行われていましたが、今ではこうした風習を残す集落も少なくなりました。

 このように五十鈴神社は、住民のほとんどが漁師というこの集落において、人々の生活や漁業に密着し大事にされてきました。

 高台にあるため、津波の被害は間逃れたものの、地震の揺れにより老朽化した社殿は大きく傾き、このままでは倒壊の恐れもあります。神社の管理は小渕実業団(青年団のような団体)が行っていますが、活動費は少なく、80%以上が津波で自宅が倒壊してしまった集落には、未だ修復費を捻出する余裕はありません。

 そこでこの度、りそなMSネットワークと小渕浜通信の共同プロジェクトとして、五十鈴神社修復プロジェクトを立ち上げました。こうした小さな集落の信仰に寄与するという事は、大きく考えれば日本の文化を守る活動だと思います。ぜひ趣旨をご理解の上、ご協力をお願いいたします。

 

2013年11月には、協賛いただいた方々のおかげで、震災により神社が傾き、神社内の痛んでいた部分、参道の階段等の修復が終わりました。